5月の花・どくだみをいける

我が家のどくだみをつんで、一輪いけてみました。つーんと独特の薬草の香りがしますが、いけると気になりません。

植物学者・牧野富太郎によると、名前の由来は「毒痛み」。毒を抑えるからとか。

十種類の薬効から、「十薬」ともいわれました。傷口にはって殺菌・排膿、煎じて飲んで解熱、解毒、抗炎症、抗酸化、動脈硬化予防など。

万能ですね!ただし、カリウム成分が高いので、腎機能に気を使う方はご用心。

お花はきわめて清楚で可憐。なのに、ちょっと陰影があり、カトリーヌ・ドヌーブ先生のような昼夜ことなる顔を見せるつやが感じられます。

5月は草ものの季節🌿
草はすぐにしおれるので、いける前にしっかり水揚げしましょう!

✔︎ 水切り
✔︎ 湯揚げ
✔︎ 根焼き

しっかり養います。
花人の川瀬 敏郎さんは、丸一時間、できれば一昼夜ちょろちょろ細く水を入れ替えしつづけるとしっかり水揚げされて元気になる、とおっしゃってます。植物のいのちに本気になるとそうなんですね。

うつわは、金沢で作陶されてる森岡 希世子さんの作品です。口の広い花器はむずかしいので、初心者は口の狭い器が格好がつきやすいと思います。

彼女は光を透す白磁が代表シリーズです。
それと陰陽の対をなす黒のシリーズ。わたしはこちらが大好きです。


もみ殻で燻されて出る黒は、コントロールが大変難しく、この作品は「なんで、これが出てきたかわからない」とおっしゃってました。